皮膚の乾燥
皮膚の乾燥について
季節や衣類しめつけ、お風呂の刺激など様々な要因で皮膚の乾燥は発生します。
初期には肌が粉をふいたり、かゆくなったりするのですが、症状が進行すると皮膚の表面に細かいひび割れを生じ炎症による赤みと痒みが強くなることも。
さらに悪化すると皮膚がゴワゴワと硬くなり、最終的には水がしみ出てくることも。
乾燥肌を治すには外側からのケアだけでなく内側からのケアも大切です。
皮膚の乾燥の原因・症状について
人間の肌の潤いは「皮脂」「天然保湿因子」「角質細胞間脂質」という3つの物質で保たれています。
年齢を重ねていくとこの物質が減少し皮膚が乾燥しやすくなるのです。
それ以外にも空気の乾燥や、熱いお湯の入浴、ゴシゴシ洗いなど生活習慣も原因となることもあります。
主な症状は以下となります。
- 皮膚がカサカサ / ガサガサする
- 肌がつっぱる
- 白い粉がふく
- ひび割れ
乾燥肌では角質細胞間脂質が減少してしまい、これにより角質細胞がはがれやすくなります。
そして角質細胞の配列も乱れてすき間だらけとなってしまい皮膚のバリア機能が損なわれるのです。
すると肌の保水力が低下。皮膚の表面からどんどん水分が失われていきます。
また、刺激に敏感になりますので、わずかな刺激でもかゆみを感じ、この状態が続くと皮膚に炎症がでることもあります。
皮膚の乾燥の予防方法について
かゆみを長引かせないためには、肌へうるおいを与えるとともに、キープすることも重要です。
また、不要な刺激は避けるのも効果的です。
具体的には以下を気をつけて日常生活を送りましょう。
入浴時
ゴシゴシ洗いは厳禁です。ナイロンタオルやスポンジ・ブラシの使用はやめ、泡立てた石鹸を使用して手でやさしく洗いましょう。
また、汗をかかない季節であれば石鹸を使用するのはわきの下、へその周囲、股程度のみでも問題ありません。
また、入浴後は外気が乾燥しているとどんどん肌のうるおいは失われていきます。
タオルで体を拭いたらすぐに保湿剤を塗りましょう。
部屋の乾燥 / 部屋着について
湿度は50~60%を保つことが大切。
さらに起毛素材や化学繊維の肌着は直接肌に触れると痒みの原因となるので木綿素材を推奨します。
食べ物 / 飲み物
アルコールや香辛料などの刺激物は摂取しすぎると痒みが増加します。
さらにアルコールを多く摂取すると眠りが浅くなりますし、睡眠中無意識に皮膚をかきむしってしまうことも。
皮膚の乾燥の治療方法
まずは乾燥を抑えるために生活スタイルを見直すと同時にクリームやワセリンなどの保湿剤を使用することが大切です。ですが、症状がひどい場合はかゆみを抑える抗ヒスタミン薬や炎症を抑えるステロイド外用剤を使用することもあります。
ステロイド外用薬
かゆみが強く発症から長い時間が経過している場合に使用することもあります。
保湿外用薬
症状が軽度の場合、保湿外用薬を入浴後に使用するだけでもかゆみは止まることもあります。
抗ヒスタミン薬
かゆみが強く外用薬では症状が改善しない場合は使用することもあります。