プール熱(咽頭結膜熱)が大流行!おとなもかかる?:原因、症状、潜伏期間、予防法
プール熱(咽頭結膜熱)は、特に保育園や小学校などの子どもたちの間で主に夏に目や喉の症状をきっかけに感染が確認されることが多い感染症ですが、最近の傾向として冬季にも流行がみられることがあり、特に2023年冬現在、都内において大流行しています。
そんなプール熱(咽頭結膜熱)は大人にも感染するのか?プール熱の原因、症状等について解説します。
プール熱(咽頭結膜熱)とは?
プール熱(咽頭結膜熱)はアデノウイルスが原因となる病気です。アデノウイルスは複数の型が報告されていますが、プール熱(咽頭結膜熱)を引き起こすのは主に「3型」「2型」「4型」「7型」「14型」などと言われています。プール熱の正式名称が「咽頭結膜熱」です。年間を通じて感染者が確認されることがあります。プール熱(咽頭結膜熱)は、特に子どもが感染しやすいということで知られています。夏風邪やプール熱とも呼ばれる咽頭結膜熱は、6月から流行し始め、7月や8月にピークを迎えます。
プール熱という名前の由来は?
「プール熱」という名前は、夏場にプールでの活動が増えることから、プールの水やタオルを介して感染が広がることが多いためにつけられました。しかし、プール以外の場所でも感染する可能性があるため、注意が必要です。
プール熱(咽頭結膜熱)は大人にも感染する?
プール熱(咽頭結膜熱)の原因となるアデノウイルスは大人にも感染します。主な感染経路は、咳やくしゃみによる飛沫感染や、ウイルスが付着した物を触ることによる接触感染です。アデノウイルスは感染力が強く、家庭内での感染拡大も珍しくありません。感染後約1週間は特に注意が必要です。
大人が感染した場合の症状
複数の型があり、感染する型によって症状が異なります。一般的な症状には、目や喉の症状、呼吸器の症状などがあります。潜伏期間は5〜7日で、症状は通常の風邪に似ています。乳幼児では重症化することもあります。
以下のような症状があらわれた場合は、感染を疑ってください。
- 発熱:39°C前後の高熱が出ることが多く、その後37°C程度の熱が3〜4日続くこともあります。
- 咽頭炎:喉の痛みや腫れ、扁桃腺の腫れが起こります。悪化すると気管支炎や肺炎を引き起こすことも。
- 結膜炎:目の充血や目やにが特徴です。発熱が少ない場合もあります。
その他、腹痛、下痢、嘔吐、鼻水、鼻づまり、咳、血尿などの症状が出ることもあります。
大人が感染した場合の治療期間
大人がプール熱(咽頭結膜熱)に感染した場合、熱が下がるまで約4〜5日かかることが一般的です。熱が下がってからも感染する可能性があるため、家族や職場の人への感染予防に注意が必要です。特に結膜炎の症状がある場合は、眼科の受診をお勧めします。
大人が感染した場合の治療方法
特別な治療法はなく、症状にあわせた対症療法がおこなわれます。目の症状が強い場合には眼科での治療をおこないます。
プール熱(咽頭結膜熱)の予防方法
アデノウイルスは感染力が強く、アルコール消毒が効きにくいため、感染者がいる場合は、以下の予防策を実施しましょう。
- タオルや食器、洗面用具などの共有を避ける。
- こまめに手洗い・手指消毒を行う。
- 石けん手洗いとアルコール消毒を併用する。
- モノや環境の消毒には消毒用エタノールの2度拭きを行う。
大人もプール熱(咽頭結膜熱)の感染に注意が必要です。発熱や喉の違和感、目の症状などがある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
出席・出勤停止の基準
プール熱(咽頭結膜熱)は感染力が強いため、症状が軽い場合でも感染力がある期間中は、学校や職場を休むことが推奨されます。学校保健法によると、「症状が消えてから2日経過するまで」が出席停止の基準となっています。仕事については明確な出勤停止期間が定められているわけではないため、症状にあわせて会社と相談し、体調が良くなってから出勤するようにしましょう。
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