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咳喘息ってなに?いつまで治療は続く?症状・原因・対策・治療について解説

「長引く咳」のお悩みで来院される患者様が当院でも増えております。
そんな長引く咳は「咳喘息」の可能性があります。
近年では、コロナ感染に伴って従来あった咳喘息が増悪してしまうケースも多いです。
今回はそんな「咳喘息」について詳細に解説していきます。

咳喘息とは

咳喘息は、喘息とは異なり喘鳴(ゼーゼー、ヒューヒュー)や呼吸困難を伴わず、乾性咳嗽(痰があまり絡まない咳)が長引くことを唯一の症状とする喘息の一種とされています。

✅ 咳が続くが、喘鳴(ゼーゼー、ヒューヒュー)はない
✅ 痰はあまりからまない
✅ 気管支拡張薬により咳が改善する
✅ 気道の伸び縮みに対して咳が出やすくなってしまっている

咳喘息の原因

炎症などによって気道が過敏になってしまって、気道が少しでも伸び縮みすると咳が出やすくなってしまっていることが原因と考えられています。

咳喘息のきっかけになるもの

  • 風邪
  • ほこり、ダニ、花粉、動物のフケ、タバコの煙、黄砂、におい
  • 天候変化
  • 過労、ストレス

さまざまなものがきっかけになってしまうため、反応しやすいものをできるだけ回避することが必要です。

花粉症から咳喘息へ?

花粉症の方が鼻や目などの症状だけでなく、咳が長引いてしまうことがあります。花粉症をきっかけに気道に炎症が起き、咳喘息になってしまったと考えられます。この場合は花粉症の薬だけでなく咳喘息の治療もあわせておこなっていきます。

咳喘息の症状

咳の種類

病的な咳というのは、継続期間によって下記の3種類に大別されます。

https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/33_zensoku/
  • 急性咳嗽
    3週間未満の咳
  • 遷延性咳嗽
    3週間以上8週間未満の咳
  • 慢性咳嗽
    8週間以上続く咳

急性咳嗽は風邪などのウイルス感染や気管支炎などです。遷延性咳嗽は感染後咳嗽(風邪や肺炎が治った後に咳症状が残る)がほとんどです。これらは自然に治まっていくことが多いため、咳止めなどの対症療法のお薬を使用します。
一方で、慢性咳嗽になると、感染が原因となる可能性は低くなります。咳喘息は慢性咳嗽に含まれます。

咳喘息の症状

下記が主な咳喘息の症状です。

  • 痰がからまない
  • 就寝時や深夜から明け方に症状が強く咳が出る
  • 冷気・暖気により咳が出る
  • 受動喫煙・会話・運動により咳が出る
  • 飲酒により咳が出る
  • 精神的緊張により咳が出る
  • 低気圧により咳が出る

咳喘息の場合、原因となりうる環境や状況時に繰り返し起こることが特徴です。 そのほかにものどの違和感(イガイガ感やしめつけ感)の症状が出ることもあります。

咳喘息の診断基準は?

下記すべてを満たせば咳喘息と診断されます。

  • 季節性や日内差を認める長引く咳(8週間以上)
  • 喘鳴がない
  • 気管支喘息に今までかかったことがない
  • 気管が過敏になっている
  • 気管支拡張薬の効果がみられる
  • 咳を引き起こすアレルゲンなどに反応して咳が出る
  • 胸部レントゲンで異常がない

💡小児では咳喘息は比較的少ない
おとなでは慢性咳嗽の原因として咳喘息の頻度は高いですが、小児では比較的少ない疾患です。小児の長引く咳に対しては他の疾患の可能性もあります。

咳喘息から喘息になることがある?

咳喘息は自然に治る場合もありますが、適切な治療を受けないと30~40%の方が気管支喘息に移行してしまうとされています。気管支喘息に移行させないためにも、早めに受診して適切な治療を受けることが重要です。

咳喘息の対策・気を付けること3つ

薬で治療をおこなうことはもちろんですが、生活の中で個人で下記のことに気を付ける・対策を行うことも重要です。

  1. 禁煙する
    タバコの煙は咳喘息を悪化させます。禁煙しましょう。
  2. アルコール摂取を控える
    飲酒時に体内にできる物質が気道を収縮させ、咳が出やすくなります。
  3. アレルゲンを除去する
    カビ、ダニ、花粉、動物のフケなどが原因となることがあります。環境を整備しましょう。

咳喘息の治療方法や治療期間は?市販薬はどう?

市販薬ではあまり効果がない

咳喘息の場合、市販の風邪薬では治らず、咳止めもあまり効果がありません。市販薬を飲み続けている間に悪化してしまう恐れもあるため、咳が長引く場合には早めに内科や呼吸器内科を受診し相談しましょう。

咳喘息治療で処方する薬

咳喘息の治療では、症状を取り除くこと、原因となっている気道の炎症を抑えることの2つが重要です。主に下記のような薬剤が処方されます。

  1. 気管支拡張剤
    狭くなってしまっている気管支を拡げ、咳症状を抑えます。
  2. 吸入ステロイド剤
    咳喘息の原因となっている気道の炎症を抑えます。

咳喘息の治療期間はどのくらい?

適切な治療をおこなうと、数日程度で咳の回数が減り、数週間程度でほとんど気にならない程度になります。しかしながら、症状がなくなったからと自己判断で薬を中断すると再発してしまいます。
再発を防ぐためにも医師の指示に従い、数か月程度治療を継続することが必要です。自己判断せず医師の指示に従いましょう。

当院でも咳喘息の相談が可能です

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  • 京急大森町駅前の大森町駅前内科小児科クリニック
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でも長引く咳のご相談が可能です。 全院、駅前で平日はもちろん休日(土日祝)も診療しております。当院では対応が難しい場合や精密検査が必要な場合には責任をもって専門病院を紹介させていただきます。

隔離室も完備しているため、感染症の多い季節も安心です。

咳が長引く場合には咳喘息以外の他の病気の可能性もあるため、早めに受診し相談しましょう。

当院ではLINEによる診療予約を導入しております。
LINEから予約のキャンセル・変更も可能です。

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