【春から要注意】ヒトメタニューモウイルスに感染したら?|症状・出席停止期間・おとなもうつる?解説
「ヒトメタニューモウイルス」は、2001年に発見された比較的新しいウイルスですので、聞き慣れない方もいることでしょう。
どんな症状なのか、また、どのように感染していくかなどをまとめました。
ヒトメタニューモウイルスとはどんな病気か
ヒトメタニューモウイルスは、もともと存在していたウイルスですが、検出技術の進歩により、2001年にオランダの研究グループによって発見されました。
このウイルスは「ヒトメタニューモウイルス感染症」という呼吸器感染症を引き起こします。
一般的には、1〜3歳の子どもがよく罹るウイルスで、5歳までには半数以上が感染するといわれています。
ヒトメタニューモウイルス感染症に罹ると高熱が出たり、咳や鼻水が出たりします。
呼吸器への影響が強く、RSウイルスに似た症状が出ます。
通常これらは1週間程度で良くなりますが、重症化すると気管支炎や肺炎を引き起こす可能性もあります。
発熱や咳が1週間以上続いたり、呼吸困難になったり、呼吸時に「ゼーゼー」や「ヒューヒュー」などの喘鳴がする場合は、重症化のサインですので、早めに病院を受診しましょう。
保育園や幼稚園には行ってもいいの?
ヒトメタニューモウイルスは、幼い子供が罹りやすいウイルスです。
保育園や幼稚園に通っている場合は、他の園児にうつしてしまうことも考えられるため、感染したら保育園・幼稚園には早めに伝えましょう。
登園許可証の提出などに関しては、通っている保育園や幼稚園などの方針によって異なります。
登園を再開する前に、通っている保育園に確認するようにしてください。
休みの期間は明確には定められておらず、出席停止にもなりません。
登園を再開するのは、咳などの症状がおさまって元気になったらにしましょう。
また、「ヒトメタニューモウイルス」は感染後2週間ほどはウイルスが排出され続けます。下熱しても咳がひどかったり、くしゃみが酷い場合は、飛沫感染でウイルスを広げてしまうかもしれません。
症状がおさまっても、しっかりと様子を見ていきましょう。
予防法や罹った後の対策は
ヒトメタニューモウイルスの感染の広がりは、飛沫感染と接触感染の両方で行われます。
比較的感染しやすいウイルスですので、集団生活をする子どもは予防しきれないこともあります。
春から梅雨時期の流行シーズンには、いつも以上に手洗いやうがいなどの感染症対策を行いましょう。
また、感染した子どもを看病する際には、子どもが触れたタオルや食器類を共有しないように注意しましょう。
主な対策
- こまめに手洗いやうがいを行う
- 子どもが触れるものをしっかりとアルコール消毒する
- 看病時はマスクを着用する
- 感染者のタオルや食器は共有しない
どんなに予防をしても飛沫などを完全に防ぐことは難しいため、感染している子どもから、看病をしている大人にうつることは非常に多く見られます。
ヒトメタニューモウイルスは感染するたびに体内で抗体が作られ、どんどん症状が軽くなるので、大人が感染しても、ひどい症状が出ることは非常にまれです。
風邪のような症状が少し出たり、無症状で終わることもあります。
ただし、免疫力の落ちた高齢者、特に基礎疾患がある方には、重症化のリスクがあります。
もしも子どもがヒトメタニューモウイルスに感染してしまったら、できるだけ高齢の方には接触しないようにしましょう。
まとめ
ヒトメタニューモウイルスには、まだ特効薬はありません。
また、予防できるワクチンも現段階ではないため、感染してしまったら対症療法を行いながら自然治癒を待つことになります。
また、このウイルスは1回感染しただけでは免疫を獲得することができません。
大半の場合、何度か繰り返し感染し、年齢とともに徐々に免疫がついて症状が軽くなっていきます。
重症化しないよう気を付けながら、上手に免疫を獲得していきましょう。
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