【初春要注意】おたふくかぜの原因・症状・治療等について解説
おたふくかぜとは
おたふくかぜとは正式名称を「流行性耳下腺炎」といい、ムンプスウイルスを原因とする感染症です。
主な症状は耳の後ろから首にかけての耳下腺の腫れです。
他にも発熱や頭痛、倦怠感なども起こります。
感染者の多くは6歳までの子どもで、集団生活を送る幼稚園や保育所などで広まりやすい傾向にあります。
一度感染すれば免疫ができる人が多い一方で、うまく免疫が獲得できなかったり抗体が作れなかったりして大人になってから罹る場合もあります。
一般的には軽症で経過しますが、時として重症化し、合併症を引き起こすリスクもあることが知られています。
おたふくかぜの原因
おたふくかぜの原因はムンプスウイルスによるものです。
ムンプスウイルスは非常に感染力が強く、空気中に浮遊したウイルス粒子を吸い込むことで感染してしまいます。
発症者の咳やくしゃみから飛沫となってウイルスが放出され、その飛沫を他者が吸い込むことで感染が広がります。
潜伏期間は16~18日と比較的長期間で、感染力が高いため保育園や幼稚園など集団で生活を行う場で大流行することがあります。
おたふくかぜの症状
2〜3週間の潜伏期間を経て、以下のような症状が出ます。
耳下腺の腫れ
おたふくかぜの代表的な症状です。
おとがいの下あたりが片側または両側に腫れ上がります。
腫れは痛みを伴うこともあります。
飲み込む時の痛み
酸っぱいものや固いものを食べた時に痛みを感じることがあります。
ひどい場合は口が開かない「開口障害」が起こることもあります。
発熱
発症初期に38℃前後の発熱が見られることが多くあります。
その他
稀に、睾丸の腫れ(精巣炎)、卵巣の腫れ(卵巣炎)、膵臓の腫れ(膵炎)などの合併症が出る場合があります。
また続発症として心膜炎、腎臓炎、髄膜炎、神経障害、難聴などが発症する可能性があります。
症状は通常1週間前後で改善に向かいますが、重症化して髄膜炎などを併発することもあり、注意が必要です。
高熱が続いたり、強い腹痛などの異常があれば、速やかに医療機関を受診しましょう。
おたふくかぜの治療
おたふくかぜ自体に対する特効薬はまだなく、主に対症療法が中心となります。
対症療法
- 薬物療法
発熱時にアセトアミノフェンやイブプロフェンなどの解熱剤で熱を下げたり、痛みを抑える鎮痛剤などを用いて痛みを緩和します。 - 冷却
腫れた耳下腺に冷却パックや冷却シートを当て、腫れを抑えます。 - 安静
体調が優れない間は無理をせず、十分な休息を取ることが大切です。
合併症への対応
稀に髄膜炎や精巣炎などの合併症が出る場合は、場合によって抗ウイルス剤や抗生物質の投与や入院が必要になります。
予防
最も重要なのは、おたふくかぜワクチンの予防接種です。
幼児期の定期接種で発症リスクを大幅に下げられます。
軽症例が多いおたふくかぜですが、合併症のリスクもあるため、ワクチンの接種で予防を進めることが大切です。
また、異常が見られれば早期に医療機関を受診し、適切な治療を受けることも重要です。
まとめ
おたふくかぜは軽症に見えても、重篤な合併症を引き起こすリスクがあります。
日本ではまだ任意接種となっているおたふくワクチンですが、接種により発症リスクを大幅に下げることができます。
エキクリでもおたふくかぜワクチン接種が可能です!
1歳から接種可能ですので、ぜひ一度ご検討ください。