不整脈について
自分はもしかしたら不整脈があるのでは?
というご不安を抱えて受診される方は非常に多くいらっしゃいます。
胸のあたりが「ドキドキ」あるいは「ドックン」といった症状の他、「なんとなく言葉にしづらい不快感」など、訴えは様々です。
厳密に言えば、これらの症状がある = 不整脈 とは限りません。
心臓は、電気信号で動いており、その電気の流れの異常が、心電図で見つかって初めて、不整脈と判断されます。
不整脈は、心臓の電気の流れになんらかの異常がある、という状態の総称で、以下の通り、いろいろな種類の不整脈があります。
不整脈の種類
- 心房細動 / 心房粗動
- 洞不全症候群
- 房室ブロック
- 期外収縮(上室性・心室性)
- 心房頻拍
- 発作性上室性頻拍
- WPW症候群
- 心室頻拍 / 心室細動
脈が早くなる不整脈もあれば、ゆっくりになる不整脈もあります。
放っておいて良い不整脈もあれば、そうでないものもあります。
たとえば 心房細動 は、「脳梗塞の原因」になる不整脈として有名です。
小渕恵三元首相、元巨人軍監督の長島茂雄さん、元サッカー日本代表のオシム監督といった方々のニュースが報道され、広く知られるようになりました。
心臓の中でもとよばれる部屋に大きな血液のかたまりができ、それが脳に飛んでしまうため、大きな脳梗塞となります。
半身麻痺による寝たきりになってしまったり、命に関わることもあることから、予防の大切さがうたわれています。
日頃から、血液サラサラ(抗凝固薬)のおくすりを飲んでおくことが予防になります。
不整脈の治療
不整脈に対する治療としては、
- カテーテルアブレーション(心臓の電気回路をカテーテルで焼く治療)
- ペースメーカー
といった選択肢があります。
そもそも不整脈が出ている背景に、心臓の血管の狭窄(狭心症)や弁膜症、心臓の筋肉の病気(心筋症)が隠れているケースもありますので、心臓の超音波(エコー)検査を基本として、心臓全体を評価することが大切です。
身近ながら、専門性が高い分野なので、循環器専門外来をご受診ください。