逆流性食道炎
この記事では「逆流性食道炎が心配な方」「胃薬を希望する方」を対象に医師が分かりやすく解説いたします。
当院で内視鏡検査・ピロリ菌検査はできません。
胃カメラをご希望の方や医師が必要と判断した方はスムーズに提携医療機関にご紹介可能です
逆流性食道炎とは
逆流性食道炎とは、胃酸が胃から食道に逆流してしまうことで、胸焼けやのどの違和感・胸のあたりの不快感などさまざまな症状をおこす病気です。
逆流性食道炎の原因
食べ物や飲み物をのみこむと、食道をつたって胃に入ります。
通常、胃から食道にあがってこないように、食道―胃のつなぎ目には下部食道括約筋(かぶしょくどうかつやくきん)という筋肉があって、キュッと閉まるようになっています。
逆流性食道炎の方は、
- 食生活
- 食事の内容や姿勢
- 食道裂肛ヘルニア(つなぎ目がゆるくなる)
- 加齢による胃や食道の筋肉の衰え
などが原因となって、胃酸の逆流が起こります。
胃酸の逆流を起こしやすい食品・嗜好品
アルコール・たばこ、脂分の多い食事(ファストフードなど)、コーヒー、チョコレートなど甘いもの、炭酸飲料など
逆流性食道炎を疑う症状
- 胸焼けがする
- 口の中がすっぱい(呑酸)
- 上の症状が食後や寝る前〜朝方に多い
- のどがイガイガする
- 咳が続く
- その他:お腹がはる、げっぷが多いなど
逆流性食道炎は胃酸が逆流する、というシンプルな病気ですが、その症状はさまざまで診断がつくまでに時間がかかることもあります。
無症状の方もいます。
咳がつづくため喘息と思われていた方が実は逆流性食道炎だったりと、多岐に渡ります。
症状にお困りの場合は、お気軽に医師にご相談ください。
逆流性食道炎の診断・検査
1. 飲み薬による診断的治療
医師による問診・診察により逆流性食道炎がうたがわれたら、胃薬(胃酸の分泌をおさえる飲み薬:PPI、H2ブロッカーなど)を内服します。2〜4週間服用して症状の変化・治療効果をみるものです。
症状がよくなればそのまま胃薬を継続しましょう。
よくならない場合、ほかの病気を考えたり、内視鏡(胃カメラ)による精査をご提案します。
2. 内視鏡検査
治療を行う前に胃の内視鏡検査(胃カメラ)で調べるものです。
胃酸が逆流して食道―胃のつなぎ目に傷ついている所見がないか(びらん形成)を目視します。
当院は内視鏡設備はありません。
近隣に内視鏡(胃カメラ)を実施する提携医療機関がありますので、ご希望がある場合や医師が必要と判断した場合はスムーズにご紹介が可能です。
逆流性食道炎の治療
1. 薬物療法
逆流性食道炎の治療は、「胃薬」による薬物療法が中心です。
最も使用される効果の薬は、胃酸の分泌をおさえる薬です。
そのほか、胃の動きをうながす薬、食道や胃の粘膜を保護する薬、漢方薬などがあります。
お薬の相性などもありますので、お気軽に医師とご相談ください。
2. 生活習慣の改善
食後にすぐに横になると、たくさん分泌された胃酸が逆流するイメージはつきやすいかと思います。
食後はすぐに横にならず上体を起こしておく、前屈みになる姿勢をあまりとらない、といった姿勢の工夫も大切です。
また、ページ上部に記載した逆流を起こしやすい食品・たばこなどは控えるようにしましょう。
予約方法
LINE診療予約からご予約ください。
最終更新日:2021年10月26日
作成者 :大森町駅前内科小児科クリニック医師