高血圧外来

高血圧外来とは

日本には約4000万人の高血圧症の方がおり、約3人に1人が高血圧であると言われています。
健康診断で「血圧が高い」と言われた経験のある方も多いのではないでしょうか。しかし、そのうち4分の3は適切に治療されていないと言われています。
その高血圧症を専門に診るのが「高血圧外来」です。

血圧とは

血液は心臓からポンプのように送り出され、全身をめぐっています。
押し出された血液が血管を押す力の強さが「血圧」です。
よく血圧は「135/80」といった数値で表されますが、この左側が最高血圧、右側が最低血圧を表します。

最高血圧とは、心臓が収縮した時の一番強い圧力がかかった時の値、最低血圧とは、心臓が拡張した時の血圧の値です。
血圧は常に一定ではなく、体の状態や時間帯、季節などによって1人の人の中でも変動します。
基本的に血圧は昼間高く、夜や睡眠中に低下します。

また、仕事のある日に比べ、仕事のない休日の血圧は低くなる傾向があります。
そのため、家庭で血圧を測る場合は、できるだけ同じ時間に、リラックスした状態で測定することが重要です。

高血圧とは

高血圧の定義は「安静時の血圧が最高血圧(収縮期血圧)が140mmHg以上、または最低血圧(拡張期血圧)が90mmHg以上」(自宅での測定の場合は最高血圧135mmHg以上、または最低血圧が85mmHg以上)の場合を指します。
一般的な血圧は「安静時の血圧が最高血圧が120mmHg、最低血圧が80mmHg未満」です。

例えば緊張した時や走った時など、一時的に血圧がこの値を超えることは問題ありません。
ずっと血圧が高いままの状態が続いている状態を「高血圧」と呼びます。

高血圧の原因

高血圧の原因には大きく2つあるとされています。

  1. 遺伝的要因や加齢、生活習慣などによって引き起こされるもの。
    高血圧の患者さんで多いのはこちらで、9割近くはこの「原因の特定できない高血圧」です。
  2. 他の病気や、服用している薬によって引き起こされるもの。

放置していると動脈硬化の進行に

高血圧には自覚症状がほとんどありません。
肩こりやめまいなどの症状が現れることもありますが、そのような症状から高血圧に気づく人は稀です。
「症状が起こらないのに、なぜ高血圧を治療しなくてはならないの?」と思う人もいらっしゃるかもしれません。
それは、高血圧を放置していると動脈硬化になり、病気を引き起こす原因となるからです。
血圧が高いということは、血管にいつも負荷がかかっているということです。
そのままにしておくと圧力に耐えようとした血管が分厚くなって硬くなり、動脈硬化を起こしてしまいます。

高血圧によって引き起こされる病気

高血圧によって動脈硬化が引き起こされると、血管の壁が分厚くなって血管内部が細くなったせいで詰まりやすくなったり、血の流れが悪くなったりします。
その結果、以下のような病気が引き起こされやすくなるとされています。

  • 脳梗塞
  • 狭心症
  • 心筋梗塞
  • 腎不全

血圧を測る習慣がなかったり、健康診断で「血圧が高い」と言われてもそれがどういう意味なのかがピンとこなかったりすると、血圧が高いまま放置してしまうケースは少なくありません。
高血圧に早い段階で気づき、治療することでこれらの大きな病気を防げる可能性があるのです。
また、もうすでに病気になってしまった場合でも、高血圧の治療をすることでこれらの病気の改善に繋がります。

高血圧外来で行われる検査・治療

高血圧外来では、まず「高血圧かどうか」を医師が判断します。
病院など出先で測った血圧よりも、家庭血圧を信頼して判断します。
その結果高血圧であることが分かった場合、必要に応じて更なる検査や治療を行います。
高血圧の治療には生活習慣の改善と、薬の服用の2つの方法があります。

生活習慣の改善

高血圧と診断されたら、まず生活習慣の改善が必要です。
具体的には、以下のことが必要になります。

  • 塩分の少ない食事
  • 適正体重の維持
  • 適度な運動
  • カロリー控えめの食事
  • 禁煙
  • 適切な量の飲酒

血液検査(採血)

腎臓の数値やナトリウム・カリウムなどミネラルの数値、場合によって副腎皮質ホルモンの数値を血液データで確認します。
副腎皮質ホルモンの数値は、お若い方で、血圧が上がるようなリスクがない方、急激に高値になった方などを対象に検査をします。

薬の服用

生活習慣だけでは高血圧が改善しない場合、降圧薬(血圧を下げるお薬)の服用も必要になります。
患者さんの症状に合わせ、数種類の薬を処方することもあります。
高血圧の治療では定期的な服薬が必要です。
「血圧が下がってきたから」と自己判断で薬をやめることなく、お医者さんと相談して薬を飲むことが大切です。

高血圧かも?と思ったら相談を!

気づかれないまま、あるいは気づいていても放置されがちな高血圧症。
しかし、そのままでは恐ろしい病気に繋がってしまうこともあります。
健康診断で高血圧と指摘された、普段血圧を測っているがその値が気になる、そのような場合は当院にご相談ください。
ご予約の際は、「内科・アレルギー科・循環器内科」をご選択ください。

生活習慣病の患者様の診療について

高血圧は初期には自覚症状がなく、多くの場合、健康診断で判明します。異常を指摘された場合は放置せず、少しでも早いうちに治療をスタートすることが大切です。
大森町駅前内科小児科クリニックの生活習慣病治療は下記のように行っております。お気軽にご相談ください。

  • 健康診断の再検査や二次検査をご希望の方は必ず健診結果をご持参ください。
  • 初回は原則、血液検査などの検査を実施します。その後は3~4ヶ月おきに定期的に採血を実施しフォローしております。
  • 新規の薬剤導入の場合は原則30日以内処方としております。なお、継続処方の場合は、原則2ヶ月分を処方いたします。