新型コロナウイルス抗原検査とは|定量と定性はどうちがう?

更新日:2021年12月16日
作成者:大森町駅前内科小児科クリニック医師

いま新型コロナウイルスにかかってしまってないか心配・・・
それを調べる検査がPCR検査や抗原検査です。
このページでは、医師がコロナの「抗原検査」について詳しく解説いたします。

新型コロナ抗原検査について

抗原検査とは、ウイルスを特徴づけるたんぱく質(抗原)を調べる検査のことです。
この抗原検査には「定量」と「定性」検査の2種類があります。

  • 抗原定性検査は、インフルエンザの簡易検査をイメージしていただくと分かりやすいでしょう。
    「陽性」か「陰性」かの2択で判断されます。
  • 抗原定量検査は、数値で結果がでます。

例えば”SARS-COV-2抗原 0.66 pg/mL(基準値 0.67未満)”といった結果の見え方になります。
SARS-COV-2とは、新型コロナウイルスのことです。
基準値 0.67未満と書いてありますので、数値が0.67 pg/mLより低ければ正常範囲(陰性)という判断になります。
0.67以上であれば陽性です。

抗原定量検査の主な特徴

  • 検体中(唾液、鼻咽頭ぬぐい液、鼻腔ぬぐい液検体)のSARS-CoV-2抗原を測定する定量検査です。
  • エスプライン(イムノクロマト法)よりも高感度で、PCR検査と高い相関性が認められています。
  • 全自動汎用機器により、1時間あたり約120検体以上の処理が可能で、迅速に確定診断を行うことができます。

定量検査と定性検査はどう違う?

結果の正確性をもとめるなら定量検査です。
定量の方が、定性検査よりも高感度とされています。

結果がでるまでの速さを求めるなら定性検査です。
定性検査は、クリニックで検体採取したらその場で約30分で結果がわかります。

定量検査は、定性検査と解析にかかる時間はあまり変わりませんが、検体採取場所(クリニックなど)ではなく検査機関で実施されるため、搬送時間がかかるためです。
搬送は1日1回が通常なので、結果がでるのは翌日になる場合がほとんどです。