倦怠感・疲れやすさ
倦怠感・疲れやすさについて
体が重くて力が入らない、何もする気が起こらないなど辛い倦怠感は体内環境を一定の状態に保ち続けようとする仕組みによる影響です。
一定の状態を保つために休息が必要になると倦怠感があらわれるのです。
過労から疲れが取れないのに眠れない、忙しさからコンビニ食ばかりになってしまい栄養が不足している、仕事の精神的なストレスが蓄積している……などの日常生活から倦怠感が生じることもあり、これらは事前に予防することができます。
倦怠感・疲れやすさの原因について
疲れの主な要因は以下のようなことで生じます。
- 仕事や運動で身体を酷使
- 睡眠不足
- 栄養不足
- 精神的なストレスの蓄積
など
主な疲れは休息を取ることで回復していきますが、休んだにも関わらず長期間倦怠感が解消されない場合はなにかの病気が隠れていることがあります。
以下が潜んでいる可能性のある疾患です。
- 感染症
- 貧血
- 心臓 / 肝臓の疾患
- 糖尿病
- 甲状腺機能異常
- うつ病
- 心身症
- 低血圧
- がん
- 睡眠時無呼吸症候群
このような疾患の早期発見にも関わってきますので、倦怠感という感覚は体にとってのアラームとも言われています。
倦怠感・疲れやすさが関係している病気について
疲労・倦怠感という感覚は運動などで体の中に乳酸が蓄積することで起こると考えられていました。
実際に運動後は一時的に血液中の乳酸量が増加します。
ですが、それは一過性の変化のため1時間程度で元のレベルまで戻るのです。
元に戻る疲労であれば良いのですが、身体のアラームとも言われるように、長く続く倦怠感の裏には病気が潜んでいる可能性があります。
6カ月以上にわたって疲れが続いたり、繰り返す場合は「慢性疲労」と呼びます。
さらに疲労が強く、物事を判断する能力が低下してくると「慢性疲労症候群」と呼び、これは慢性疲労とは全く別の疾患です。
これは脳内に炎症が起きている、あるいは脳・神経細胞への血流が低下していることが分かってきました。
倦怠感・だるさと併せて症状が現れる主な病気を紹介していきます。
風邪
空気中のウイルスが気道内に入ることで増加。
それにより上気道に急性の炎症が起きて発症。
症状
- 鼻水
- 鼻詰まり
- のどの痛み
- 発熱
- 頭痛
- 咳・たん
- 倦怠感
急性肝炎 / 慢性肝炎
肝炎ウイルスへ感染することで発症。
肝硬変や肝臓がんへの進行を予防するために早期治療が必要。
症状
- 発熱
- 倦怠感
- 嘔吐・下痢
- 黄たん
貧血
赤血球やヘモグロビンが不足することで発症。
また、鉄分不足によることも。
症状
- めまい
- 頭痛
- 息切れ
- 倦怠感
- 味覚障害
睡眠時無呼吸症候群
睡眠中に無呼吸状態が繰り返されるため眠りが浅く、身体が休息出来ない状態となる。
症状
- 起きた時の頭痛
- 慢性的な眠気
- 倦怠感
- 集中力の低下
- 気分の落ち込み
糖尿病
血糖値を下げるインスリンの分泌量が減少することで発症。
高血糖状態が継続する。
症状
- のどの乾き
- 頻尿
- 倦怠感
- 体重の減少
- 神経障害
更年期障害
女性ホルモンの急な減少で発症。
症状
- 肩こり
- のぼせ
- 倦怠感・だるさ
- めまい
- 頭痛
- 抑うつ気分
慢性疲労症候群
日常生活に支障をきたすほどの疲労感が長期にわたって継続
症状
- 全身の疲労
- 倦怠感
- 筋肉痛
- 睡眠障害
- 発熱
- 頭痛
- 思考力の低下
うつ
気分の落ち込みや浮き沈みが2週間以上継続し、生活への支障や身体への影響が出てしまうこと。
症状
- 抑うつ気分
- 興味関心の喪失
- 気力の減退
- 食欲、睡眠欲の変化
- 身体の痛みやだるさ
倦怠感・疲れやすさの予防方法について
まずは生活習慣を整えることが一番大切です。
規則正しい生活を行い生活リズムを整えましょう。
疲れの原因はさまざまです。
複合的な要因で疲れを感じている場合もあるので対処法を理解したうえで自分に当てはまるものを見極め、疲れやすさを解消するようにしましょう。
うまく解消できない場合には無理せず医療機関を受診することも視野に入れるとよいかもしれません。