小児用肺炎球菌ワクチン

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小児用肺炎球菌ワクチン

小児用肺炎球菌ワクチンは、肺炎球菌感染症を予防するためのワクチンです。肺炎球菌感染症は、肺炎、中耳炎、菌血症、髄膜炎などの重篤な疾患を引き起こす可能性があります。接種時期になりましたら、早めの接種をご検討ください。

ワクチンの接種時期と回数

生後2か月から接種でき、標準的なスケジュールでは4週間隔で3回、生後12~15か月齢に4回目を接種します。初回の接種月齢・年齢によって接種間隔・回数が異なります。

初回接種の月齢・年齢接種回数接種スケジュール
生後2か月~6か月4回1回目から4週以上の間隔で2回目(定期接種では13か月未満までに接種)
2回目から4週以上の間隔で3回目
3回目から60日以上の間隔をあけて生後12か月~15か月に4回目
生後7か月~11か月3回1回目から4週以上の間隔で2回目
2回目から60日以上の間隔をあけ、1歳代(生後12か月~15か月)で3回目
1歳2回1回目から60日以上の間隔で2回目
2~5歳1回1回のみ
6歳以上接種不可

おすすめの接種タイミング

細菌性髄膜炎はかかった子どもの半数以上が0歳の赤ちゃんです。生後6か月以降からかかる子どもが増えますので、生後2か月のお誕生日がきたらすぐの接種が推奨されています。生後2か月~1か月ごとに3回。1歳~1歳3か月の間で1回の追加接種が推奨されています。

接種方法と効果

通常、上腕部に注射します。小児肺炎球菌ワクチンは2011年から公費助成が始まり、2013年度から定期接種となりました。公費助成以降、肺炎球菌による細菌性髄膜炎は71%減少しました。2011年からは7価ワクチンから13価ワクチンへと切り替えられたことで、さらに予防効果が高まりました。また、ヒブワクチンと同時接種をすることで、細菌性髄膜炎予防に非常に有効とされています。

安全性・副反応

安全性

世界の約100カ国以上で承認され、すでに50カ国で定期接種に導入されているワクチンですので、安全性は実証済みです。

副反応

  • 発熱
  • 腫れ
  • 痛み
  • かゆみ
  • 赤み
  • 接種部位が硬くなったりする

これらの反応は、通常数日から1週間以内に自然に解消されます。また、ワクチン接種後に発症する重篤な副作用は非常にまれです。

同時接種の推奨

早く免疫をつけて、子どもを確実に守るために同時接種は欠かすことのできないものです。同時接種が安全であることは、世界の常識であり、日本でも確認されています。

参考情報